中田敦彦さんのyoutubeで紹介されていて面白そうだったので読んでみました。
非常に共感するところがあったのでまとめておこうと思います。
山奥ニート 動画まとめ
山奥ニートについて紹介されている動画を載せておきます。
中田敦彦さんの動画
山奥ニートのドキュメンタリー動画 成富紀之さん
山奥ニートの著者 「石井あらた」さんのyoutube
ブログはこちら。
山奥ニートの生態
基本的に働かない
山奥ニートさん達が住んでいるところでは、家賃が必要なく、生活費は全て込みで18000円だけ。
収入は、色んな所から手伝いの依頼が来るようで、それで生活費を稼ぎ、18000円貯れば働かないといった感じ。ブログで稼ぐこともあるようです。
食料は、町へ買い出しに出かけたり、畑で取れる野菜や、山で獲ったもの、近所の人のおすそ分けなどで十分賄っているみたいです。Amazonの欲しい物リストで、パスタとビールの募集もしているようで、ちょいちょい送られてくるみたいです。
商品を作って売ったりもしているようで、お金を得る手段は段々増えているみたいです。
年齢はさまざま
本を書いた時点での情報で、10~40代の人がおり、一番多いのは20代半ばらしいです。
年齢は違いますが、仲が良いみたいです。一緒に住んでいるのに誰とも会わない日もあるようで、個々の気分を尊重しているようです。たまに、すれ違いがあったり、性格が会わなかったりするようで、最終的には追い出さざるを得ない場合もあるらしい。
中には狩猟民族も
山奥ということもあり、鹿やイノシシが出没するため、罠免許を取得した人が中にはいるようです。
野菜は畑で、肉は山で入手できるなら最強ですね。
病気や怪我はあまりしない
仕事の関係で重い荷物を持って腰を痛めたエピソードの中で出てきたセリフで、「病気や怪我っていうのは、仕事をしているからなるのであって、仕事をしていなければそれほど気にしなくていい」というのがありました。
仕事をしていれば、腰を痛めても仕事を続けなければなりませんが、山奥ニートはゆっくり静養できるため、重症化しにくいらしいです。
「これは確かに。」と考えさせられます。
普段は温厚でも
気持ちがイライラして人間関係がギスギスしてしまうのは、他人のために働くからみたいです。
著者が珍しく怒りをあらわにしたエピソードで、そのことが書かれています。この本の見所ですね。
自称亜人種
この本には、山奥ニート達へのインタビュー記事のような対話形式の章があります。
そこで、自分たちは小説の中のエルフやドワーフ、獣人といった亜人種という分類なのかもしれないという考えが出てきます。異世界ものの小説を好んで読んでいる自分にとって、すごく興味がそそる考えでした。
感想
共感できる部分はかなり多いです。
自分も「山奥ニート」みたい
自分も現在ニートのようなもので、ブログで小銭を稼ぎつつ、仕事の依頼があるときには手伝いに行くという生活をしています。だいたいは甥っ子のベビーシッターをして、時間があるときにDIYで何かを作るといった感じです。山奥に住んでいないだけで、「山奥ニート」とほぼ変わらないといっていいでしょう。違うところといえば、集団生活は嫌で、朝起きて夜寝て、ゴチャゴチャしているのは片付けたくなるぐらいですかね。
本を読んでいて、他人とは思えませんでしたが、自分はこの本の中の「山奥ニート」には向いてなさそうです。
お金はそんなに必要ない
社会人としてお金を稼いでも、家に車にと大量に消費し、ローンで首が回らないのであれば、「山奥ニート」の生き方のほうがいいですね。空き家なんていくらでもあるし、これからどんどん増えるしで、新築を建てるぐらいであれば、リフォームした方が安くてすみます。死ぬほど働かなくても生きていくぐらいであれば、それほどお金は必要ない気がします。
このようなことを言うと、「働いて税金を納めないと駄目だ。」という意見を言う人が必ず出てきますが、そもそも何故税金が必要なのかというのをわかっていない人の意見なので気にしなくていいですね。デフレなのにインフレ対策しかせず、赤字国債は貨幣発行ということを理解していない政府が悪いので、ニートや生活保護を受けている人は何も悪くない。むしろ労働力を活かせないのは如何なものかと思います。
国土を増やすために戦争をしていた時代があるのに、自分たちでどんどん国土を狭めているのが今の日本ということにいい加減気がつくべきです。
無料で、限界集落の管理とお年寄りからの技術継承を受けている「山奥ニート」の人たちの方が、何をしているかわからない役場や政府の施策よりもよっぽど役にたっているのは明らかです。むしろお金を払って住んでもらうぐらいが丁度いい気がします。
亜人種という意見は興味深い
自分らを亜人種と分類するピエールさんの意見はかなり興味深いです。
異世界ものの小説を読まない人のために少し説明して置くと、異世界ものの小説では必ず出てくるのが、エルフとドワーフ、獣人、(悪魔、天使、神、魔物、魔人もいたりします。)それと人間です。
主に人間が、他の種族のことを「亜人」というふうに呼びます。
小説によって多少の違いはありますが、うまくいっている集団(国)は、それぞれの性格や生き方、得意なことを互いに理解して住んでいるのが前提としてあります。種族の違いぐらいで差別したり、排除したりしません。逆に、うまくいっていない集団(国)では、選民思想(種族至上主義)的なものが蔓延り、自分の種族以外は奴隷として働かされているか、正体を隠している場合が多いです。その場合、エルフとドワーフ、獣人は人里離れた山や森の奥にいることが多いので、「山奥ニート」との共通点が多いと思います。
多くの亜人種たちは人間種を装って生きています。それはめちゃくちゃ大変だし、そのせいで病に侵されてしまうことも珍しくない。逃げるにしても、ほとんどの領域が人間種に制圧されていますから、どこに行けばいいかわからないわけです。そうなるともう部屋に引きこもるしかない。
でも、そうではない別の選択肢として、集団で山に住んで、世俗の愚かな人間種たちと距離を置くっていう選択をしたのが山奥ニートなのかなって思います。
世の中に合わない多くの人が亜人種で、正体をうまく隠せない人が「引きこもる」という形で顕在化しているだけなんじゃないかという考え方は、本質をついていると思います。
人間種の中で上手くいかないのであれば、亜人種だけの集団(それが国か村かの違いはあれど)を作った方が上手くいきそうで、実際に上手くいっているようです。
閉鎖的でない
集団から山奥へ移ったにも関わらず、山奥ニート達は閉鎖的ではないのが凄いです。今はコロナの影響で受け入れていないですが、それ以前では見学OKでした。
異世界の亜人種の村であれば同じ種族以外を排除しがちですが、山奥ニート達のところでは、普通に泊まれるのはビックリです。どう考えても、根が優しい。異世界であれば寝首をかかれてもおかしくないです。
あとがき
「山奥ニート」という生き方は非常に興味深いですね。「リバ邸」「ギーグハウス」などシェアハウスを基本としている「すごく同種族っぽい集まりなもの」はこれからどんどん増えるんじゃないかなと思います。
自分は、小説の中でいうならば、町外れに住んでいる魔女か職人的な気質のため、関わりはなさそうです。
自分みたいな気質の人は、オフラインでの集団じゃなくて、オンラインでの集団を作りつつ引きこもるのがいい気がします。
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